黙って俺のモノになれ【下】

















あれから数時間。


お昼時。


あたしたちは近くの休憩スペースに腰を下ろしていた。



「結構広いですね、この動物園…」



「あぁ、そうだな。思ったより広い」



だけどいろんな動物がいて、すごく楽しい。


どうやら先輩も思ってることは同じみたいで。


さっきから笑顔が連発!


本人は気づいてないみたいだけど…。






気づいてないといえばもう一つ。


お忘れの方もいるかもですが、楓先輩はイケメン男子。


それに加え、笑顔も多いから…


入園する前から他の女性さんからの視線が痛いんです…。


でも…しょうがないと言えばしょうがないのかな。



「どうした?」



「あ、いえ。何でもないです!お腹すきましたね…。お昼にしますか?」



「あぁ、そうしよう」



楓先輩の返事を聞いたあたしは、持ってきていたお弁当を机の上に広げた。



「…これ心音が作ってきてくれたのか?」



「そうです。…迷惑ではなかったでしょうか…?」



「迷惑なわけねー。むしろ…俺は嬉しい」



「よかった…」



実は部屋を出るギリギリまで迷ったんだけど…。


やっぱり喜んでもらいたくて結局作っちゃったんだよね。


失敗したらどうしよう

嫌だったらどうしよう


そう考えたりもしたけど…成功したみたいでよかった…。