「ふふ。いいえ、何もないです。ただ…幸せだなーって思って」
不思議そうに聞いてきた成田先輩にそう答え、あたしは皆に微笑みを向けた。
────いつも楽しい時間をありがとう
そんな気持ちをありったけ込めて。
☆*☆*☆*☆*☆
「…じゃ、心音ちゃん。今日は急にお邪魔しちゃってごめんね」
「いえ、全然。気にしないでください」
空が暗くなり始めた頃。
あたしの部屋の扉の前にて、成田先輩とそんな言葉を交わす。
成田先輩の後ろには先輩以外の5人がズラリ。
「俺らの部屋、すぐそこだし心音ちゃんはもう入りな」
「でも………」
「いいからいいから。ほら、入った入った!」
成田先輩に身体の向きを変えられ、背中を軽く押される。
「それじゃあお先に、失礼します…」
あたしはそのまま、扉の奥へ入ることにした。
最後に皆にお礼を言うため、再び皆の方へ振り向いたあたしの腕を
「─────やっぱ言っときてー事ある」
桐沢くんのたくましい腕がつかんだ。



