黙って俺のモノになれ【下】



そう言いながら隣を見ると露わになった優空くんの綺麗すぎる顔。


見慣れているとはいえ…場所が場所だからか少し気恥しい……。



「あー、うん。ここ薄暗いし…皆他人の事なんてそんなに見てねーだろ」



優空くんの言葉に周りを見渡すと…確かにその通りだと思った。



「な?それよりも大事な人が隣にいるんだよ、皆」



「そうみたいですね…」



「うん。だからさ、心音もそんな事気にしてないでもっと楽しめ」



「そうします…!」



なんて返事はしたけど…。


実は最初から結構楽しんじゃってたって事は言わないでおいた。



「なー心音。今からイルカショーあるみてーだけど…どうする?」



「行きたいです」



「言うと思った。なら移動するぞ」



「はい!」














こうしてイルカショーを始め、餌やりや、ふれあい体験とたっぷり館内を堪能したあたしたち。


水族館を出ると明るかった空は暗くなり、星たちがキラキラと瞬いていた。



「わぁ…もう外は真っ暗ですね」



「うん。冬も近づいてるし、暗くなんのも早いな」



「はい…」



「…遅くならねーうちに帰ろう。あんまり心音連れ回してると歩結さんに怒られそーだし」



「ふふ。そうですね」



あたしたちは水族館を背に、駅に向かって歩き出した。














──────はずだったんだけど…。