黙って俺のモノになれ【下】



「まぁそりゃ、気にならないって事はないだろ」



真っ先に口を開く春樹。



「俺は心音が幸せならそれでいいかなーって気持ちで見守ってたけど、やっぱりちょっと悔しい気持ちはあるよな・・・」



続けて慧も口を開いた。



「だよなぁ…!」



心音はどこまでも人気だったみたいだな(笑)


聞いちゃ悪いような気持ちを胸に抱えながら俺はそのまま彼らの会話に耳を傾けた。



「心音ちゃんは俺にとって大事な存在。唯一無二だと思ってるよ」



窓の外をぼんやりと見つめながら玲弥が言う。



「なんだよそれ!答えになってるようでなってねぇじゃねぇかよ~。ずりぃ」



「玲弥には色んな意味で敵わないな」



高校のつながりは大人になっても続きやすい。


進路はそれぞれ違くとも、きっとこの絆は消えないだろう。



「さっ。いつまでもここにとどまってないで俺たちも帰ろう」



「それもそうだね。真人、いつまでも机に項垂れてないで帰るよ!」



「おう…。さよなら、俺の青春…」



「大袈裟なやつだな」



教室を後にする彼らは俺の存在に気付くことなく去ってゆく。



「で!結局のところ玲弥はどうなんだよ~!!」



廊下に響き渡る真人の声に



「俺は諦めないよ。これからもね」



ははっと笑いながら玲弥は答えた。





こりゃ一番の強敵かもな、湊叶(笑)


あいつらの物語にはまだまだ一波乱も二波乱もありそうだ。