何とか今日は楽しめそう?です…!
「ちょっと走るよ」
「はいっ」
「はぁ~、何とかついたな…っ」
「そうですね…っ」
駅の改札を抜け、人混みをかきわけ、ようやく見えた水族館。
だけど…その水族館も入場するのに長い列を作っていて。
人気なんだな…と思いつつ列の後ろに並ぼうとすると、繋がれていた優空くんの手に強く引かれあたしはバランスを崩した。
「俺たちはこっち。チケット、もう買ってあるから」
そう言いながら優空くんは入場スタッフにチケットを見せ、
「はい、ありがとうございます。楽しんで下さ~い」
あたしたちは何ともあっさり入場。
「…ゆ、優空くん……」
「なに?」
「優空くんってすごいんですね……」
「何言ってんの?これくらいで」
「で、でも…何だか今の、すごくかっこよかったですよ?」
「…っ!男に簡単にかっこいいとか言うんじゃねーよ!それに…列になる事くらい分かるしこれくらいどうってことない」
「よくあるんですか?」
「まー、たまに。けど女のためにこんな事したのは初めて、かな」
「…そうなんですか?わざわざごめんなさい…!」
「そうやってさ、すぐ謝んの止めろよ。別に謝ることじゃないし、心音相手だからやろうと思えたんだよ」
そして、何とも嬉しい言葉をいただき。
水族館の雰囲気に飲まれたあたしは、すっかりテンションが上がってしまった。



