“何で心音が謝んのよっ。心音は何も悪いことしてないでしょ?謝る必要なんかない!むしろ…あの時は何も出来なくて私の方こそごめん”
「叶愛ちゃんこそ謝らないで?あたしは叶愛ちゃんがいたから中学を悪い思い出だけにしなくて済んだんだもん…」
叶愛ちゃんが支えてくれたから。
何もしてないなんてことはない。
あの頃のあたしにとって叶愛ちゃんは、
誰よりも心の支えだったよ。
“心音…。ほんと大好き”
「あたしも、大好きだよ。それでね…一輝くんのこともあってもう恋なんて出来ないんだって思ってたんだけど…」
“好きな人、出来たんだ??”
言葉にしようとした矢先に叶愛ちゃんにそう言われ、あたしは少し驚いた。
話の文脈を辿れば想像がつくのは分かるけど。
あたしが驚いたのはその次の言葉。
“あの6人の中に、ね。私心音の口から聞かなくてもきっと誰だか分かるよ(笑)”
「え、ど、どうして…?」
“そりゃあ…伊達に心音の友達やってませんでしたから。そこはほら、何となくね”
ほんと、適わないね。叶愛ちゃんには。
「そっか」
“うん。宮城と話せたって言ってたけど…このこと、宮城には?”
「もちろん、言うつもり。前に進めたのは彼が話をする機会を与えてくれたおかげでもあるから…」
そう、報告したいもう1人は一輝くん。
報告しようかするまいか、すごくすごく悩んだ。
一輝くんはあたしにとって過去の人だし、
ましてやまだあたしを想っていてくれた人。
知らせなくていいような気もしたけど、やっぱり真剣に向き合ってくれた彼だからこそ伝えるべきなんじゃないかなって思った。
“そっか。何だかすごく時間はかかったけどさ…これですべてのモヤモヤが晴れたような気がするよ”
「うん、あたしも…」



