黙って俺のモノになれ【下】



好きだと思える人にまた出会えたこと。


たくさん悩んで答えが出たこと。


誰より1番に伝えたかった。



「そう、よかったわね。心音はいい子だもの!絶対にうまくいくわっ」



「ありがとう、お母さん」



「心音が選ぶんだ、悪い子じゃないだろう。うまくいったら家にでも連れてきなさい」



「うん、そうするね。お父さん」



2人からのエールをもらったあたしはそれだけ伝えたかっただけだから、と言って自分の部屋へ戻った。









「心音。…ちょっといい?」



部屋に戻ってすぐ、まるであたしが部屋に戻ってくるのを待っていたかのような丁度いいタイミングで裕くんが部屋を訪ねてきた。



「いいよ?」



裕くんを招き入れたあたしはベッドの上に腰を下ろす。



「ごめん、さっきちょっと聞こえてさ。好きな人、出来たんだ?」



「…聞かれちゃったか。うん、いるよ」



裕くんに言うのは何だか少し照れくさかったけど、あたしは素直に言葉にした。



「そっか。頑張って」



「ふふっ、ありがとう。頑張るね。それで裕くん、何か話があったんじゃないの?」



わざわざ応援だけ言いに部屋に来たわけじゃないよね。



「あー、うん。少し心音に相談があって」



「うん?」



「俺さ、今まで正直恋愛とかに興味なかったんだよね。サッカー出来ればそれでよかったし、てか今も別に興味があるわけじゃねーんだけど…」



まさか裕くんの口から恋愛相談が出てくるとは思ってなかったから驚きつつもあたしは彼の言葉に耳を傾けた。



「最近やたらと付き合い始めた友達が多くてさ、皆幸せそうなんだよ。それを見るとやっぱり少しでも恋愛、しといた方がいいのかなって思って」