「ちょっと奏夢くん…っ。急に歩き出さないでよ!」



後から走ってきた心音に海の水をふっかけた。



「も~っ…濡れちゃったじゃん…。お返しだからっ」



しっかり海を堪能した俺たちは傾く夕日を背に思い出の場所を後にした。












「…奏夢くんさ、笑ってるほうがいいよ?」



「うるせぇな!」





















嘘偽りのない、笑顔を浮かべて────