「…優空くん……」
「他の女なんて関係ねー。心音より綺麗とか可愛いとか性格いいとか、そんなのどーでもいいんだよ。俺は心音だから好きになったし、心音だからそばにいて欲しい」
他の女と比べたってしょーがねぇんだよ。
心音以外は見ようと思わねーし、魅力的だとも思わねぇ。
「変なこと聞いて、ごめん…」
「分かれば、いい…」
俺が素でいれる女は心音だけだし、この先俺の素を見せるのも心音だけ。
「…俺も。心音に出会えてよかったよ」
桜河に来て、心音が転校してきて。
本当によかった。
ライバルなんて関係ねー。
俺は、心音のそばにいたい。
心音にそばにいて欲しい。
奏夢や湊叶、先輩たちにも絶対に譲れない。
それほど俺は心音が大事で、大好きだ。
きっと他の皆は心音が幸せならいいとか思ってるかもしれない。
だけど俺は、わがままだからそんな甘いことは言えねーよ…。
「心音…」
「なに?」
「俺は、お前だけを想ってるよ。それだけは忘れんな」
頼むから、
俺だけを見て─────────────