映像が終わり、外に出ると明るかった空は暗くなり始めていた。
「そろそろ帰んねーとな」
「そだね……」
「…最後にさ、あれ。乗らねぇ?」
名残惜しそうな心音にそう言い、俺が指を指した先にあるのは……
「いいけど…。湊叶くん、あーゆーの好きなの?」
「別に、好きではねーよ」
──────────観覧車。
まぁ…ありがちな展開だろ?
俺たちはまっすぐ観覧車に向かった。
「お次の2名様、ピンクのゴンドラへどうぞ~」
さすがにこの時間になると客も減って、順番は割とすぐに回ってきた。
「観覧車に乗るの久しぶり…」
「…よかったな」
「うんっ」
外を見ては綺麗だとはしゃぐこいつ。
いかにも好きそーだよな、観覧車。
つい最近、愛実にやっと心音が好きだと報告した。
すると
『気づくの遅いよっ、湊叶くん!!』
って何でか少しキレられた。
意味わかんねー、本当。
けどその後
『私応援してるから!!幸せになんないと怒るからね!』
そう言って笑ってくれた。
愛実が幼馴染で良かったって俺は素直にそう思った。
愛実がくれた好きとはちげぇけど、俺も愛実のことは大切に思ってる。
これから先も仲良くやっていきてーな。
何やら愛実はこいつの事すげー気に入ってるみてーだし。
連絡取り合ってんだってこの間自慢してきたけど…、別にそんな羨ましくねーっつの。



