黙って俺のモノになれ【下】







映像が終わり、外に出ると明るかった空は暗くなり始めていた。



「そろそろ帰んねーとな」



「そだね……」



「…最後にさ、あれ。乗らねぇ?」



名残惜しそうな心音にそう言い、俺が指を指した先にあるのは……



「いいけど…。湊叶くん、あーゆーの好きなの?」



「別に、好きではねーよ」



──────────観覧車。


まぁ…ありがちな展開だろ?


俺たちはまっすぐ観覧車に向かった。













「お次の2名様、ピンクのゴンドラへどうぞ~」



さすがにこの時間になると客も減って、順番は割とすぐに回ってきた。



「観覧車に乗るの久しぶり…」



「…よかったな」



「うんっ」



外を見ては綺麗だとはしゃぐこいつ。


いかにも好きそーだよな、観覧車。














つい最近、愛実にやっと心音が好きだと報告した。


すると



『気づくの遅いよっ、湊叶くん!!』



って何でか少しキレられた。


意味わかんねー、本当。


けどその後



『私応援してるから!!幸せになんないと怒るからね!』



そう言って笑ってくれた。


愛実が幼馴染で良かったって俺は素直にそう思った。


愛実がくれた好きとはちげぇけど、俺も愛実のことは大切に思ってる。


これから先も仲良くやっていきてーな。


何やら愛実はこいつの事すげー気に入ってるみてーだし。


連絡取り合ってんだってこの間自慢してきたけど…、別にそんな羨ましくねーっつの。