黙って俺のモノになれ【下】











その後すぐにお昼休憩を頂いて…


お昼にはすっかりいつもの様に接客ができるようになった。



「…ったく。別人かよ。出来るなら最初からやれっての」



途中、すれ違いざまにそう言われたから少しムッとして顔を上げると、言葉とは反対にすごく優しい笑みを浮かべてたからあたしもつられて笑ってしまった。














「…なるほどねぇ。若いっていいわ♪」



仕事に夢中だったあたしたちは、輝さんの意味深な笑みと言葉に気づくはずもなかった。














☆*☆*☆*☆*☆














「湊叶くん、今日は汐梨ちゃんの代わりに入ってくれて本当にありがとう。心音ちゃんもいつもありがとうね」



「いえ。それじゃ」



「ありがとうございました…!」



何とか今日の仕事は無事終わり、時刻は5時過ぎ。


明るかった空は日が傾いて赤く染まっていた。



「あ、心音ちゃん。汐梨ちゃんからお手紙預かってるんだった!もらって帰って?すっかり忘れてたわ~」



あたしは輝さんについてもう1度お店に入る。


汐梨ちゃんは今日、家族と旅行で急に来られなくなったんだって先程輝さんから聞いた。


だから代わりに桐沢くんが入ってくれたみたい…。