黙って俺のモノになれ【下】



「あ、ちょっ…待ってよ、湊叶くん!」



とか言いつつ、本気でめんどくせぇと思わねーのが不思議。


他の女だったらぜってーこんな風に思わねぇ。


……つかその前にこーやって遊びにも来ねーか。














そして文化祭から数日後。


コンテストで優勝した俺は2人で過ごすことになった。


前の俺だったらコンテストに参加すること自体考えられなかっただろーな。


結局、することもなかった俺たちは近くのレンタル屋でDVDを借りて。


…あの時のあいつは怖いくせに頑張って画面みてて。


面白ぇなって、可愛いなって思った。


あの日俺は改めて、こいつへの想いを再確認した。


結局我慢出来なくなった優空たちも来て、あまり長い時間は過ごせなかったけど。


それはそれでまぁしょーがねぇか、なんて。


その次の日はバイトのシフトが初めて一緒になった日で。


俺は薄々“柊”の正体に気づいてはいたけど…


当の本人は俺だと全く気づいてなかったらしい。


俺が打ち明けると心底驚いた顔をしてた。


どんだけだよ…ってくれぇに。



「…ねぇ、これなに?」



「ホラー要素たっぷりだろ。お前好きなんじゃねーの?」



「意地悪…っ」



「何もしねーでいいから楽だろ。画面みるだけ」



「でも!これ、4Dだよ?飛び出してくるやつだよね…?」



「………………」



「無言ってことは当たってるんだ。怖いじゃん…」



まぁ怖がるの分かってて連れてきたんだけどさ。


ビビりすぎだろ。