黙って俺のモノになれ【下】



「…ありがとう」



「気をつけろよ。ほら、次俺らの番」



「本当だ。もう1時間経ったの?」



「みてーだな」



だからもう疑ったりはしない。


真剣に、あたしの全てをかけて向き合う。



「お次のお客様どうぞ~」



「お前真ん中行け。俺は端でいい」



きっとこれも彼なりの優しさ。


真ん中の方が安全だから。



「…ふふっ」



「何笑ってんだよ。早く行け、後ろ詰まってる」



「ごめん。優しいなって思っただけだよ」



「…意味分かんねぇ」



「ふふっ。楽しもうね」



「あぁ…」



こうして待ちに待ったジェットコースターはスタートした。














「…うっ、気持ち悪い………」



「だから言ったんだよ。水買ってくるから座ってろ」



「ごめん……」



ジェットコースターから降りてすぐ、あたしは近くのベンチにダウン。


正直なところ、怖くはなかった。


だけど…思ったより激しくて酔っちゃう始末……。



「…ほら。水でいいか?」



「うん…本当ごめん、湊叶くん…」



「何で落とし前つけてもらおーか」



「なんでも言ってください…」



悔しいけど、何も言えない…。



「……なんてな、冗談に決まってんだろ。とにかく怪我なくてよかった」