黙って俺のモノになれ【下】



「めんどくせぇな。最後まで言葉にしろよ」



「あ、うん。ごめん…。それならどうしてわざわざここに連れてきてくれたんだろうって思って」



他にも場所はあったはずなのに。



「せっかく当たったもんだし、お前と来てみるのも悪くねーかなって思ったから。だから連れてきたんだよ」



「本当に…?」



「何でこんな事で嘘つかなきゃなんねーんだよ」



「そうだよね。…ありがとう!」



「……別に。ほら、早くしねーとおいてくぞ」



「あ、待ってよ……!」














最近の湊叶くんとあたしは……



「ところで湊叶くんは、絶叫系とか乗れるの?」



「乗れる。つかお前の方こそ乗れんの?いかにも“乗れません”って感じだけど」



偏見………!!



「あたしだって乗れるよっ」



「ムキになんなって。めんどくせぇから」



「…湊叶くんのせいじゃん」



「はいはい。ほら行くぞ」




言い合いばかり。


でも険悪なものじゃなくて、それこそ仲良くなったが故の小競り合いみたいなもの…なのかな。


汐梨ちゃんに話すと



『それ、ドS男子って言うんだよ!イケメンでドSとか憧れる~!』



ってテンション上がってたけど…。


こんな湊叶くんは最初の頃じゃ想像もできなかったな。



「とりあえず…様子見だな」



「うん!」














出会った頃の湊叶くんは本当に最悪で。


嫌々するくらいなら護衛なんてしてもらわなくていい。


してほしくない。


そう思ってた。