親愛なる君が人魚であるはずがない


「いらない子だと蔑んでいたくせに…隣国との和平のために僕が必要らしい」


(人質ってことか)


姫は話の流れでわかりました。

王子がなぜ、出逢ってすぐに姫にプロポーズしたのかを。


「僕の挙式は二ヶ月後、それまでに君と婚約してしまいたい」


(俺は人質の盾ってことか)


「…情けなくてすまない、僕はこの国が好きではないんだ。僕から大切な人を奪ったこの国が」


「それ以来ヴォルフにも、彼女にも会えていない」


(彼女?)