親愛なる君が人魚であるはずがない


「軟禁されていた僕を連れ出してくれたのはヴォルフラム…僕の護衛だ」


(ヴォルフラム…?)


「彼には子供がいてね、その子と12歳まで一緒に暮らしたよ」


懐かしい思い出を大切そうに話すアーサーの瞳は涙をためています。


「親に愛されなかった僕はとても幸せだった」


「連れ戻されるまでは」



「ヴォルフを王国の反逆者として処刑されたくなければついて来いと」


アーサーの握りしめられ拳手は震えて血の気を失っています。