『一年一組か。』ボソリ、と呟いた声。

「同じだね、結衣も!

あたし、叶 結衣《カノウ ユイ》よろしくね」

小さくて可愛い茶髪の女の子。

『私、鳴海 花。よろしくね』

これが結衣ちゃんとの出逢いだった。



二人並び教室までの道のり、黒髪の痩せ型の青年の後ろ姿が目に入る。


彼は、同じクラスの様で教室に入っていった。


「どうしたの?花ちゃん」


何も言わない私に首を傾げる結衣ちゃん。