『はぁぁ、またか』

玄関で何度目かのため息。

靴箱に入れられた白い紙に 北見宗と別れろ 、と書かれた内容にため息。



何度も、何度も、入れられしまいには靴に画鋲。


コレってもしかしてやっぱり…………



「陰湿なイジメだね」


『だよね~、って、えっ、織夜。なんで…』



背後に回っていた織夜に目を丸くする私。


「言わないん………?宗に」




『…言えないよ。


まだ、大丈夫。全然平気。だから、言わないで。けど、なんで知って…』



私の言葉にニヤリ、と笑い言った。



「風の噂でね」



あ~結衣ね。



そう言えば織夜と結衣はそう言う仲だったわ、と思い返す。