君ヲ想ウ~セピア色の恋~

「君……花ちゃんだよね?

不思議と、今会った気がしない。


俺は笠井 織夜《カサイ オリヤ》よろしくね」


えっ…………?



織夜…?


ドクン、と脈うつ。妙に胸がざわつく。


織夜が私の肩に触れようと手を添える瞬間…………


「花に、触るな。


今後一切触るなよ」

強い瞳で、織夜を睨む宗。


織夜の口元が、ニヤリ、と歪む。


「やだな、今の花は誰のモノでもないぢゃないか。


現代の花なんだから……」


ゾクリ、と身体が震えた。



てめぇ、と宗が織夜を睨む。