学校内へ、入ると何故か注目される。



そのざわめきの中心に彼は、いた。



北見 宗だ。


まっすぐに、花を見ては視線を逸らさない。



『おはよ…………宗司はん?』


驚いた顔をする宗。



「思い出したんか?」


フルフル、と横に振る。



『夢をみた。哀しい夢………


花と宗司の最期の夢。


後織夜と言う人の夢を。思い出したわけぢゃない。ごめん』


哀しい顔をする宗を宥める。


いや、と少しばかり笑った。