メイクをして、腫れた目を隠すように髪の毛も弄る。



気づいたら、学校へ向かう時間を過ぎていた。


『行ってきます』


誰かに言った訳ではない日課となる言葉を呟き家を出た。



ふと、家の前に見知った後ろ姿。



『あれ…?


結衣?どうしたの?』


背中に声をかけると振り向く結衣は、笑っていた。



「大丈夫かなって。一緒に行かない?」と言った。



もちろん、と笑いかけ二人……歩く。


何気ない話をしながらの登校。


足取りは軽い。