「まあいいや。またな」


ニヤリ、と笑う大河の目は俺から花に移りゆく。


見るな、と言いたい。



そんな、イヤらしい目付きで花を見るな、と言いたい。



「宗くん?どうしたの?」


不安げな瞳が揺れてる。


不安にさせちゃいけない。


『なんでもないよ』


優しく頭を撫でて言った。