『私が……………花なの??

あなたの知ってる花なの?

けど、私は…………』

夢でしか、分からない。


ずっと過去の夢を見ていたわけぢゃない。

俯く私を見下ろす彼……………


その瞳は、優しげでキュッと唇を結ぶ。


「花が忘れていても、おいは絶対わすれん。

何があってもわすれん。」


どうして彼は、私を覚えていて私は、記憶が薄いんだろう。



「あの~お取り込み中すいません。彼は、花ちゃんのなんなの?」


唇を尖らした結衣ちゃんがいる。


周りを見渡すと、クラスメートや先生は生唾を飲み込む。


聞きたくても聞けなかったことを、彼女はズバリ、と聞いたのだ。


内心、スッキリしているだろう。

そして、有り得ないことに彼は、大きな声でこう言った。