白い雪が降り積もるように



「拓実さん、実はお姉ちゃんの延命治療を止めようと思っているんです」




私がそう言えば、拓実さんは険しい顔をした。





お姉ちゃんはもう半年も眠ったままで、もう二度と目を覚まさないと診断されている。





今までなら二度と目を覚まさなくてもいてくれるだけで良いと思っていた。




でも、その考えが変わった。




お姉ちゃんは私のエゴに縛られていて、拓実さんはお姉ちゃんが起きるかもしれないという希望に縛られている。





だったら、早く解き放ってあげないといつまでも前に進めない。




だから、そう決心した。




すると、拓実さんは険しい顔をしていたのに、その表情を緩めた。





「……冬雪ちゃんが話があるって言った時点でそんな気がしてた。君が決めたなら俺は構わないよ」





拓実さんはそういって鞄からお姉ちゃんの保険証を取り出して、裏のシールを剥がした。