それからも律生は猫を殺し続けていた。 律生を止めないといけないのに、止められない。 そんな情けなさから逃げるために僕は律生が猫を殺すのを見ていながらも止めず、殺されたその猫を土に埋める。 弟がしたことを隠す優しい兄を演じた。 それを見た母親はそれ以来、僕を殴ることは無くなった。 暴力から逃げられても、死んだ命を隠す罪からは逃げられない。 もう何が正しいか分からなかった。 そんな日々が終わったのは僕が中学三年になった頃。 母親が死んだ。 表向きは心不全とされたが、実際は違った。