「冗談でしょ……?」 「冗談でキスなんかしねぇし、冗談で告白なんかしねぇよ」 「だって、私達は協力者じゃ──」 「そう思ってるのはお前だけだ。俺はお前をそんな風には見てない……」 良威は襟首を掴み上げる私の手を掴んで離させると、その手のひらにキスをする。 そして、昨日と同じ熱っぽい眼差しで見つめてきた。 その眼差しを嘘とは思えない。 ということは良威は本当に私のことが好き……? でも、私は良威をそんな風には見れない。 私が好きなのは彼だから──。