白い雪が降り積もるように



「仰る意味が分かりませんね」




「しらばっくれるか……。まあ、良い。それより、 君は依良に何をした?」




「?」




「依良が高校に復学すると言い出した」





「!?」




蓬條依良が高校に復学する?




そんなことは初耳だ。





驚く私の反応に、蓬條紗良は言葉を続けた。





「私が説いても復学しようとしなかった依良が君が付き人になって約二ヶ月の間に復学を決めた。理由を聞いたが教えてはくれなかった。だが、恐らく君の──」





「あれほど復学しろと言っておいて復学しようとすれば、今度は理由を詮索?」





そんな彼女の言葉に被せるように、蓬條依良が玖下さんを伴って廊下を歩いてきた。





何処に行ってきたか分からないけど、荷物らしい荷物は持っていないから買い物では無いらしい。




なら、何処へ?




彼は不機嫌そうに蓬條紗良の前に来ると、足を止めた。