「そんな訳ないか……」 私と良威はあくまで協力者。 それ以上になることはない。 それに彼だって、私の憎む蓬條なんだからそんな風には見れない。 窓の鍵を閉めてココアが入っていたマグカップを片付け、寝る支度を整えるとベッドに入った。 寝ようと瞼を閉じても心のモヤモヤは取れない。 そのモヤモヤは良威に対してなのか、それとも私の蓬條依良への感情に対してなのかは分からない。 でも、この感情に気づいたときはもう遅かった。 全てが狂ってしまった後だった──。