「君と息子は歳が近いようだし、男同士気が合うだろう」 あ、私、今男装してるんだった。 「承知致しました」 「では、行きましょうか」 話が終わると蓬條紗良の秘書の人が私を部屋の外へと促す。 ──早くこの女のテリトリーから出ないと捕まる。 私は秘書さんに促されるまま、早々に蓬條紗良の書斎を出ようとした。 「……さあ、《娘》の方はどうやって私を楽しませてくれるのかな」 ふと、後ろからあの女の呟きが聞こえた。