数ヶ月後。 目の前に聳え立つ豪奢な門。 その向こうに見える大きな洋館。 そして、門柱に付けられた《蓬條》の表札。 蓬條──。 それが私が憎しみを抱く《大企業》の名だった。 そして、これが私──、篠原冬雪の復讐への一歩であり。彼との出逢いの一歩でもあった。