元カノがめんどくさい

「うわ、びっくりしたっ」

思わず、驚きの声をあげてしまった。


そこには、チャイムを押そうとしてた背の高い男性がいて。

僕同様、いや僕以上に驚いた顔をして…
部屋番表示と僕を交互に見合わせながら、動揺を滲ませてる。


瞬時に、嫌な緊張感が走った。


そんな反応は、その人が例の遥さんなんじゃないかって予測をさせて…

だとしたらこの状況は、元カノの立場をかなり悪くする。

誰が見たって、彼氏が出張中に他の男を連れ込んでる状態なんだから。


ヤバい、迂闊だった…
どーしよう!

いや、やましい事なんて何もないんだから堂々としてなきゃ!



「あの…
もしかして本庄さんの、彼氏さんですか?」


「うん、そうだけど…君は?」


やっぱりか!
予測通りとはいえ、その肯定に胸がけっこうな衝撃を食らう。


「っ、僕は本庄さんの大学時代からの友人で、今日は、」

と、釈明の途中で。


「遥ぁ?」

起きてたのか起こされたのか、 部屋の奥から聞こえた元カノの呼びかけに遮られる。