「ああぁっ、すみませんっっ!
どうしようっ…
すぐに冷たいおしぼりを持って来ます!」


「あ、いえ!
これで大丈夫です」

床に落ちてる、コーヒーと一緒に出されるはずだったおしぼりを拾って。
すぐさまそれで拭き始めると。


「そんなっ…
っっ、すみませんっ…」

天使は涙ぐんだ瞳で、だけどぎゅっと唇を噛んでそれを我慢しながら…
取り出した自分のハンカチで、僕のスーツを拭き始めた。


うわ、なにこれ…役得。

てゆうか、そんな清松さんが可愛すぎてツボなんだけど!



そしてその後すぐにやって来た事務長さんは、当然驚いて。
清松さんにお怒りの言葉が向けられたけど、そこは…


「僕は全然大丈夫なので!
それよりこのコーヒー、僕好みのかなりいい香りで…
逆に癒されて、その分仕事に集中出来そうです」

彼女を庇うだけじゃなく、ちゃっかり特製コーヒーのゴマすりにも役立てる。