恋はたい焼き戦争



ピンポーン…


いつもと変わらないはずなのに、どこか寂しいように感じるインターフォンの音。





「お、おはようっ!」





加えてかえで君はいつもと変わらない風を装っている。


それがまた、申し訳なくて仕方ない。





「お、…おはよう!」





きっとまーくんもこの異様な空気に気付いているに違いない。


それでも、いつも通りに私たちに接してくれる。





「それじゃあ…」





やっぱり、いつもよりかえで君との距離を感じて寂しい。


今日1日、そんなことばかり考えてしまって…授業に部活に、身が入らなかった。