杏珠はライトの明かりだけを頼りに校舎内を歩いていた。
さっきは強がりを行ってみたものの、本当は自分も幽霊の類が苦手だった。
みゆなら怖がって『あたしも参加したくない!』と、言ってくれると思っていたが、それは的外れだった。
みゆはなにも言わずクラスの成り行きを見守り、こうして杏珠と共に肝試しに参加していたのだ。
いつもぶりっこしてるくせに。
杏珠は心の中で呟く。
いつも一緒に行動している杏珠はみゆの女の子らしさが作られたものなのだと、とっくの前に理解していた。
だけど、みゆと一緒にいると自分自身も人気になれることがわかっていた杏珠は、みゆから離れる気はなかった。
それに、みゆのぶりっこが嫌いだと言うワケでもない。
みゆのキャラクターとして似合っているし、実際にそれで落ちる男は多かった。
「ちょっと、2人とも待ってよ!!」
そんな声が聞こえて振り返ってライトを向けると、メイが追いかけて来るのが見えた。
「なんでメイまで来るの?」
メイは他のクラスメートと一緒に行動する予定になっていた。
「だって……美樹と千夏はあんまり仲良くないし」
メイはそう言い、頬を膨らませた。
たしかに、あの2人に比べればみゆと杏珠との関係の方が良好だと言えるだろう。
「まぁ、あたしたちはいいけど」
さっきは強がりを行ってみたものの、本当は自分も幽霊の類が苦手だった。
みゆなら怖がって『あたしも参加したくない!』と、言ってくれると思っていたが、それは的外れだった。
みゆはなにも言わずクラスの成り行きを見守り、こうして杏珠と共に肝試しに参加していたのだ。
いつもぶりっこしてるくせに。
杏珠は心の中で呟く。
いつも一緒に行動している杏珠はみゆの女の子らしさが作られたものなのだと、とっくの前に理解していた。
だけど、みゆと一緒にいると自分自身も人気になれることがわかっていた杏珠は、みゆから離れる気はなかった。
それに、みゆのぶりっこが嫌いだと言うワケでもない。
みゆのキャラクターとして似合っているし、実際にそれで落ちる男は多かった。
「ちょっと、2人とも待ってよ!!」
そんな声が聞こえて振り返ってライトを向けると、メイが追いかけて来るのが見えた。
「なんでメイまで来るの?」
メイは他のクラスメートと一緒に行動する予定になっていた。
「だって……美樹と千夏はあんまり仲良くないし」
メイはそう言い、頬を膨らませた。
たしかに、あの2人に比べればみゆと杏珠との関係の方が良好だと言えるだろう。
「まぁ、あたしたちはいいけど」