好きになれとは言ってない

「いやーっ。
 大丈夫っ。
 大丈夫だからっ、お母さんっ!」
と遥は慌てて母親を止め、

「いっ、行きましょうっ。

 はいっ。
 行きましょうっ、課長っ」
と腕を引っ張ってきた。