好きになれとは言ってない

「私も言ってません」

 だが、航は続けて言ってきた。

「……好きになれなんて言ってない。
 俺が勝手に好きなだけだ」

 赤くなり、

 え、えーと。
 こ、これはどう反応すればいいのですかっ? と思っている足許で、まどかさんが微妙な雰囲気を打ち壊すように、陽気に言ってくる。

「メリークリスマスッ
 メリークリスマスッ

 ……メリークリスマッ……ススススッ!」

 鳥も噛むのか……。

 っていうか、空気読まないな、インコ。

 当たり前だが、と思っているところで、

「遅刻するわよっ。
 遅刻するわよっ」
と唐突に叫び出すまどかさんを見下ろし、航が、

「……遥。
 とりあえず、インコ飼うのはよそう」

 危険だ、と言ってきた。

 家の中の情報、だだ漏れだもんな、と思いながら、
「はい」
と言ったあとで、ん? と思う。