好きになれとは言ってない

 優樹菜……。
 さっきのイケメンはどうした、と思いながら、そのまま歩いていってしまう彼らを見送る。

 航は鳥かごを目の高さに掲げ、まどかさんを見ながら、
「電車に乗れるのか、これ……」
と呟いていた。

 さっきまで、メリークリスマスッ! と気の利いたことを言っていたまどかさんは、今は、なんだかわからないことをぐにぐに言っていた。