好きになれとは言ってない

「だいたい、なんで自分の彼女を可愛くなくしたいんだよ。
 俺なら、とびきり可愛くして自慢したいね」

「それは、お前が自分に自信があるからだっ」

「いいじゃない。
 世間様がどう思ってるかは知らないけど、遥ちゃんには、兄貴が一番格好良く見えてるんだから」

 真尋の話を聞きながら遥は、

 あれ?
 今、課長、否定しなかったな、と思っていた。

 真尋さん、今、課長に私のこと、彼女って言ったのに。

 いや、彼女とか。

 課長には、まだなんにも言われてないのに。

 ……照れるな、と思っていると、既に出来上がった真がやってきた。

「どーしたんだ、遥。
 それ、可愛いじゃないか。
 ミニスカトナカイ」

 いや、今、振るな、その話題……。

「お前が一番目立ってるぞ。
 っていうか、その短さは、めくっていいって話か」

 ちょうど俺の手の位置だが、と言って後ろから来た小宮に、即行、殴られていた。

 ははは……。

 だが、まあ、なんだかんだで盛り上がってよかった。