好きになれとは言ってない

 いや、そもそも、トナカイの着ぐるみを探すのが目的で、鍋をするのが目的ではなかったはずなのだが。

 所詮は夢なので、目的がすり替わっていることに気づかない。

 そこに突如、現れた毛皮のベストを着た猟師さんに、
「もっと重心を低く!」
とご指導を受け、言われた通り、ライフルを撃つと、イノシシはいつの間にか、縁日の射的の台の上に乗っていて、ぱたっと倒れるのだが。

 よく見ると、それは課長だったという。

 ……疲れる夢だ。

 なんだろう。

 なにかを示唆している夢なのだろうか。

 一体、なにを……

 鍋が食べられないとか? と思いながら、いつも航が乗る電車に乗ってみたのだが、航は乗ってはこなかった。