好きになれとは言ってない

 




 なんか、疲れる夢を見た。

 遥は目を覚まし、溜息をつく。

 夢の中で、遥は電話ボックスの中に入り、一生懸命、古い電話帳で、まどかさんの電話番号を探していた。

 すると、視界の端を鹿が横切っていくのが見えた。

 撃たなければっ、と電話ボックスから出ようとして気がつく。

 いや、待て。
 あれ、トナカイじゃないし。

 あの鹿、修学旅行のとき見た宮島の鹿じゃないのか。

 鹿って、お尻にハートマークがあって可愛いよね、と友だちと語らっていたのを思い出す。

 神様の鹿を撃つと罰が当たるし。

 あんなキュートなお尻をしている鹿なのに、と思いながらも、手は電話ボックスの中でライフルを探していた。

 結局、ショットガンとライフルと100均のBB弾の詰まった銃が見つかり、遥はライフルを手に外に出た。

 すると、鹿はイノシシになっていて。

 遥は、イノシシなら、まあ撃ってもいいかと思った。

 鍋に出来るし。