好きになれとは言ってない

 まあ、確かに私の説教は母親に似て長いかもしれないが。

 一応、彼女らのためを思って言っているつもりなのに。

 あまり理解されないな、と思っていた。

 今では小うるさいお局様のように言われている。

 まだそんな年でもないのに。

「私は言いつけに言った奴こそ、まず叱れって思ってるけどね」

「……亜紀さん」
と苦笑いして遥が言うので、

「なによ。
 ミスしたのは、あっちの方よ。

 ああいう子は、言わなきゃわかんないの。
 それに、ほんとに腹立つくらい、とろかったのよ。

 そのくせ、男にだけはちゃっかり愛想ふっちゃってさ」

 ちなみにあんたもとろいけど、何故か腹立たないわよ、と言うと、
「あ、ありがとうございます?」
とちょっと疑問形で遥は礼を言ってきた。

 褒められてるのか、けなされているのか、いまいちよくわからなかったからだろう。