好きになれとは言ってない

 




「新海、なに渋い顔してるんだ?
 金曜は遥ちゃんと呑んだんだろ?」
と社食で航は大葉に言われた。

「今朝は一緒に来たと聞いたが、土日は一緒だったのか?」
とにやにや笑って言われるが。

「いや、遥を家に送っていったら、遥の父親が家まで送ってくれて。
 UFOとUMAの話をしながら帰った」

「……全然進展してないような、ものすごい進展してるような。
 微妙だな」
と小堺が笑って言う。

「一応、親公認になったんだ?」
と確認されるが、いや、遥に好きだとも言っていないのに、公認もクソもない気がするんだが、と思っていると、後ろから声がした。

「えーっ。
 あのあと、遥ちゃん、今度は課長と呑みに行ったんですか?」

 トレーを手にした小宮だった。

「此処いいですか?」
と空いていた小堺の隣りに座る。

「じゃあ、僕が家まで送っていけばよかった」
と嘆いている。