好きになれとは言ってない

 




 神ってなに? と固まったまま、小宮はホームから手を振る遥を見た。

 ……変わってる。

 あの、人に興味のなさそうな課長が好きになるだけのことはある。

『……ニ、ニンジン』
と航に向かって振り絞るような声で言ったときの遥を思い出し、ひとり吹き出す。

 いいねえ、古賀遥。

 今まで、社内に居る可愛い子のひとりとしか認識してなかったけど。

 そのまま友人の家に行って、お前、なに機嫌いいの? と言われてしまった。