『涼ちゃん、次あっちにいこ。』 俺の隣の女性は、俺のほうを向きながら楽しそうに、そう言った。 『あ、おう。』 そう返事をしようとしたところで、プツンッと切れた。 はっと気が付くと、いつもの自分の部屋の風景が目に入る。 ・・・夢、か。 けれど目が覚めた今でもしっかり覚えているくらい、はっきりとした夢だった。 少しずつ目が冴えてくる。 時間が経てば経つほど、さっきの夢が強く頭に浮かんできた。