「そうですか…残念です。」


─────やっぱりな…。


奴が鞄をゴソゴソやってる。
............様子がおかしいぞ?武器を出すにも遅すぎる。奴程の実力者になると一秒とかからず気づいた時には死んでるということもあり得る程なのに出すだけで時間がかかりすぎている。



「あー!あった!これ貴女の判子ですよね?」


......?????

───────!?


「あ、あ、そ、それ...僕のかば...鞄!」

仕事用の鞄は大切に色んな罠を張ったり金庫に入れたりとにかく普通の人じゃ命がいくつあっても取れないようにしまってあるのに!!!


...いつの間に!?


「なにしてるんですか!?返して下さい!今判子押したその書類はなんですか!!!」


何かよく分からない書類に判子を押された。

もしも命に関わる書類だったらどうしようか。


「...婚姻届ですよ♪」


......開いた口が塞がらないとはまさにこの事だ