「トリックオアトリート!」




満面の笑みで両手を突き出す可愛い女の子。

俺の彼女。



「んー……あげない。」

「えー!何でよ!!お菓子ちょうだいよー」


予想外の返答に焦るお前。

ああ、もっと困らせたい。


小さい耳にとびっきりの甘い声で囁く。



「だって、お前にイタズラしてほしいから」

「っ……」


ボッと顔を真っ赤にする愛しいお前。






お菓子なんてあげない。
だけど、お前をちょうだい。