翼が折れても……


「……滑りたい。」

「え……?」

紗羽がボソッと呟いた言葉。

「ごめん、龍ちゃん、1人で帰って。私、リンク行ってくる。」

「でも、今は休んだ方がいいんじゃないのか?」

「うん、でも、なんか今すっごい滑りたい!何でもできちゃう感じがするの!!」

思い悩んでる時にそう思えるのは、いちばん嬉しい。

「……ねぇ、滑るって紗羽ちゃん何してるの?」

「言ってなかったね。私、フィギュアスケートやってるんだ。」

「すごい!!じゃあ、今から滑りに行くの?」

「うん。」

「僕も行っていい?」

「え……いいよ!」

「龍翔も行くよね?」

「あぁ、行く。」

久しぶりに紗羽の練習風景を見に行くことになった。