ーーー翌日

「龍翔、元気か?」

「親父、普通だな。」

「そうか。」

頼むとしたら、今だな。

「なぁ、親父。俺、もう1回写真やりたい。」

「……そうか。どんなカメラが良いかな?
また、買いに行くか。」

「後、この高校行こうかなって思ってる。
障害者になっちまった俺には、もう普通の高校は、無理だと思うから。」

そう言って差し出したのは、障害者学校のパンフレット。

「あぁ、母さんが言ってた所だな。」

そう言うと、親父はパンフレットを開いた。

「あれ?……この写真部の顧問って、嘉代 聡史?有名な人だ。」

「そうなのか?」

「あぁ。確か大学生の時に病気になって足を切断したらしい。その前から注目されてた写真家だ。」

「マジで!?」

そんなすごい人が、顧問……。

「俺、写真集持ってるからまた見せてやるよ。」

「おう!!」

嘉代さんは、どんな写真を撮るのだろう……。

俺は、どんな写真を撮りたいんだろう。

ーーー龍side終