「ふぅー……。そんな所に立ってないで、座りなさい。」
「うん……。」
コトン。……あ、ココアだ。
「で、何があったの?」
私はすべて話した。包み隠さずに。
「そう、そんな事があったの。優羽なんて事を。……お母さんは、紗羽が優羽を叩いたことは悪いと思うけど、きっとお母さんでも、叩いてしまうわ。」
「本当に叩いたことは、悪いと思ってる。けど、優羽の言ったことが許せなかった。」
「……お母さんね、ちょっと嬉しいの。優羽と紗羽は、喧嘩なんてしたこと無かったから。優羽がワガママだからか、紗羽はワガママなんて言ったこともないし、怒ったりもしなかった。優羽が悪いことをすると、いつも紗羽が謝ってた。……それがお母さん、辛かったのよ。紗羽に我慢させてるっておもってね。」
「そんな……我慢なんて。」