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全選手のショートが終わった
「……無難どころか、最高の演技じゃん。」
得点もショートプログラム世界歴代2位で1位。
だけど紗羽は、どこか悔しそうだった。
優羽は、7位。
「クソっ!俺が褥瘡なんかならなかったら……。」
ピロリン♪♩♬
「ん。……紗羽?」
『龍ちゃん、大丈夫?
私、ショート1位だったよ!!
けど、世界歴代2位でちょっと悔しい(T-T )( T-T)チクショウ…』
「やっぱり、悔しかったんだ。」
『大丈夫だぜ。
ちゃんと見てたから紗羽が1位なのも知ってるよ笑おめでとう!
フリーもこの調子で頑張れよっ!!
あと、始まる前に俺が入院したこと言われただろ?
ごめんな、心配させて。』
……ピロリン♪♩♬
「はやっ!?」
『見ててくれたんだ。ありがとう!
というか、なんで始まる前に聞いたって知ってるの?』
『優羽の演技見て分かったから。
その時さ不安になった。
紗羽は、大丈夫かな?って。
そんな心配お構いないで凄い演技してたから、びっくりした。』
俺は、優羽の演技を見てるのに、紗羽のことを考えていた。
……ピロリン♪♩♬
『だてに幼馴染やってないね笑。
私もね、びっくりした。
だって演技中、観客の声が聞こえなかったの。
音楽しか聞こえなかったの。
ゾーン?みたいなの入ってたみたいで本当にびっくりしたよ!!』
「……マジかよ。」
『ゾーンってすげぇな!!』
……ピロリン♪♩♬
『でも、ゾーンに入ったからこそ世界歴代2位って言うのが悔しい。』
……ピロリン♪♩♬
『今の私じゃどうやったって超えられないっていうのが凄く悔しい。』
そうか。
紗羽は、自分が力量不足であることが悔しいんだ。
こういう時何て言葉をかけたらいいのだろう。
「……分かんねぇ。」
……ピロリン♪♩♬
『だからせめて合計では、世界歴代1位になってみせるよ!!
……だから、見ててね。』
「……あぁ。『見てるよ。』」



